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エンジニアも“使いやすさ”を武器にする。デザイナーと共に学ぶUX/UIデザイン研修インタビュー

#UX/UI#人材育成

GROWIT株式会社 さま

システム開発会社GROWIT株式会社さまのエンジニアに向けて、業務システム開発の現場で求められる「使いやすさ」をテーマにした「ヒューリスティック分析・ワイヤーフレーム・ユーザーテスト」の研修を実施。デザイナーとの共創を通じて実践的に学んでいただきました。

対応内容 ・UXデザインの有効性について
・ヒューリスティック評価
・プロトタイプ
・ユーザーテスト
期間 研修期間:2日間

業務効率化を目的に独自開発されることが多い「社内向けの業務システム」ですが、社内限定での利用にとどまるため、どうしても使いやすさが後回しにされてしまいがちです。

今回ご相談いただいたGROWIT株式会社さまも、多くの業務システムを手がける中で、「エンジニア自身が使いやすさの観点をもっと強く持ち、より良いプロダクトを生み出していきたい」という想いをお持ちでした。

その想いに応えるため、私たちテイ・デイ・エスは、業務システムを題材に、現役デザイナーと一緒に“体験しながら学ぶ”実践的なUXデザイン研修を企画・提供させていただきました。

この記事では、研修実施の経緯や内容、狙い、受講後の社内の変化などについて、取締役の阿多さまと支援メンバーへインタビューした様子を紹介します。

GROWIT株式会社
阿多 明直さま(取締役)

<株式会社 テイ・デイ・エス>※写真左から順:研修タイトル
・池田:UXデザインの有効性について(導入研修)
・白山:ヒューリスティック評価研修
・内藤:ユーザーテスト研修
・早川:プロトタイプ研修


 

━出会いである展示会へ来場した際は、どんな課題感があったのですか?

<阿多さま>
当社は開発会社でして、エンジニアがデザインも兼務しています。「社内向けの業務システム」のご依頼を多くいただきますが、特に社内限定のシステムの場合、開発時に「動けばいい」という発想にもなりやすく、デザインや使いやすさへの課題感がありました。

2021年にGROWITを立ち上げて以来、システムを提案する機会も順調に増え、中にはデザインに敏感なお客さまから見た目に対する指摘をいただいたこともありました。その頃から「デザインについてもっと真剣に考えなければ」と意識するようになりました。

とはいえ、見た目だけを整えても意味がなく、「使いやすさ」への理解を深めたうえで、UIを含めた設計をしなければ本質的な改善にならないだろうと考えていました。

そこで研修をしている会社の話を何社か聞いたのですが、デザインの講座なのに講師がデザイナーではなかったり表層的な内容に終始しているなど、実践的ではない印象を持っていたんです。

<阿多さま>
そんな中、IT系の展示会でテイ・デイ・エスのブースのUX/UIデザインの掲示をたまたま見つけて話を聞きました。池田さん、内藤さんとお話をしていると、エンジニアにも研修会社にもなかった視点を持っていて、「求めていた本物のデザイナーだな」と思いました。

会話の中で、先ほどの課題感をお伝えしたところ、「エンジニア向けの研修もできますよ」と言ってくださり、そこからはスムーズに話が進みました。私としては、思わぬところでテイ・デイ・エスと知り合えましたが、IT系の展示会にデザインのテーマで出展している会社は珍しいですよね?

池田
私たちもお会いできてよかったです。IT系の展示会に出展しているデザイン会社は少ないかもしれませんね。よく「珍しいので声をかけてみました」と言われます。最近は少しだけそれを狙って出展している節もあります(笑)

━GROWITさまの課題感を聞いて、どんな提案をしたのですか?

池田
展示会場でお話させていただいた際に、既に弊社がお役に立てそうな感触はあったので、初回の打ち合わせから「研修プログラムの大枠の方向性」をご提案しました。

普段、なかなかデザイナーとの接点が持てていない印象でしたので、単純な研修に留めず、100名を超えるほとんどがクリエイティブ職という当社の特徴を上手く活かして、デザイナーと密接に関わっていただく内容にしました。

実は、過去にもデザインに課題を抱えるシステム開発会社さまに相談いただいて、エンジニア向け研修を設計したことが何度かあったので、その経験や展示会場でのヒアリング内容、デザインの日常業務でのシステム開発会社さんとのやり取りなどから、デザイナーの視点でGROWITさまのエンジニアに伝えるべき内容はイメージしやすかったです。

<阿多さま>
以前に話を聞いたシステム開発会社向けの研修では、フレームなどの型にはめて考えるものが多くて、それでは「自分で考えない人材を育ててしまうのではないか」という懸念を持っていました。

ですが、テイ・デイ・エスからの提案は、「デザインを生業にする方との共創」や「GROWITが自走することへのこだわり」を強く感じられるものだったので、とても惹かれました。

━研修プログラムの全体像を教えてください。

 <池田>
GROWITさまの取り扱うシステムを題材に、「使い易さのアプローチ」を意識してプログラムを考えました。特に改善に効果的な課題抽出方法であるヒューリスティック分析、ワイヤーフレームやプロトタイプ作成、そのプロトタイプの検証手法であるユーザーテストといった一連の流れに沿った構成です。

それぞれ「座学」と「体験」があり、特にテイ・デイ・エスのデザイナーと一緒にワークして学ぶ「体験」のパートを重視しました。単に座学で知識として伝えるだけでなく、現場で活躍するデザイナーと時間を共有することで、実践的に活かせる「視点」や「勘所」を肌で感じていただきたかったんです。

座学中の風景

ワーク中の風景

<阿多さま>
まさにそこが決め手でした。過去に、魅せるタイプのデザイナーとの関わりはありましたが、システムの「使いやすさ」や「設計にまで踏み込む」デザイナーとの接点はありませんでした。なので、社内に明確なデザイン基準がなく、業界の雰囲気に合わせる形になっていました。

こうした背景もあって、デザインを知識として学ぶだけでなく、デザイナーと交わりながら学ぶことで、弊社のエンジニアが体験として得られるものに価値があると感じました。こうしたコンセプトへの納得感もあり、研修内容については信頼してお任せできました。

━それぞれの研修のポイントを教えてください。

<池田>
まず最初に、私が研修を受けていただくにあたって、導入パートを担当しました。「エンジニアのみなさんが日常業務のどのようなシーンでUXと関わっているのか」「デザイナー視点でエンジニアに求める点」「逆にエンジニアが持つことが多いデザイナーへの懸念点」「研修内容を業務システムの開発や改善にどう結びつけるか」など前提となる情報を整理してお伝えしました。

<白山>
次に私が「課題抽出」の研修を担当しました。「ヒューリスティック分析」という手法をメインにお伝えしましたが、その名称を初めて知ったという方がほとんどでした。

座学に加え、ヒューリスティック分析の「評価指標」をもとに実際に課題抽出と改善をするワークをしましたが、みなさん積極的に意見や改善案を出してくれていたのが印象的でした。研修後のアンケートにも「評価指標を活用すれば、自分たちでも課題抽出できる自信になった」という声をいただいていたので、業務に活用いただけていると思います。

<阿多さま>
研修の後、あれもこれも「ヒューリスティック分析」といって、改善点を出しているメンバーがいて、社内でブームになっていましたよ(笑)

<白山>
早速、活用してもらえて嬉しいです。

<早川>
私は「プロトタイプ」の研修を担当しました。座学ではプロトタイプを早い段階で作ることで、エンジニアのみなさんの開発工数などの負担を減らせるという話を中心に進めました。

ワークでは、みなさんが普段から使われているPowerPointを使って、プロトタイプを作っていただきましたが、みなさん想像以上に完成度が高くて楽しんでいただけていました。

<阿多さま>
意外と細かく作り込んでいるメンバーもいましたね。保守運用のメンバーとマネジメントのメンバーでは、職域や得意分野が全く異なりますが、全体の底上げになる内容で良かったです。みんながワイワイ楽しんでいてとても有意義な時間になりました。私はワークに参加してなかったので、あの時が一番寂しかったんですよ(笑)

<内藤>
最後に、私が 「ユーザーテスト」の研修を担当しました。経験者が少ないかなと考え、座学は、かなり噛み砕いた内容にして、実践的なコツやNG例などを交えました。

ワークでは、作成したプロトタイプを用いて他のチームと双方でユーザーテストを行いました。実際にユーザーテストを体験していただき、ユーザーの操作を観察して課題を見つけるという「UXの根幹にある考え方」をみなさんに肌で感じていただけたと思います。

<阿多さま>
ユーザーテストは普段から関わりがない職域が多いので、どんな方法でどんなことを調査しているのか、受講してみて発見が多かったはずです。

━研修後の効果や社内の変化などがあれば教えてください。

<阿多さま>
今回、研修を通して学んだことを、社員が「実際の業務として使えるもの」と捉えて、意識的に実践してくれています。

例えば、研修後すぐにユーザーテストを実践できるチャンスがありまして、開発支援先の企業が出展する展示会で来場者にモックアップを触ってもらうことになったんです。

社内で「こんなにユーザーテストの絶好の機会はないぞ」という話になり、メンバーが即行動をして、システムを操作する来場者の観察に行きました。研修で学んだことをすぐに実践してくれていて本当に嬉しかったです。

過去の多くの研修では「考え方」を学ぶだけで終わることが多かったのですが、今回はすぐに使える実践的な内容でとても良かったと感じています。既に「今回の学びをさらに深めたい」という前向きな声も聞こえてきているので、継続的な取り組みとして応えていきたいと考えています。

<池田>
研修の冒頭にも少し話しましたが、日頃から意識的に試すことで経験値になるので、実践を日々繰り返していただくのが一番だと思います。今のような意識で実践してもらえると、私たちもご提供できて良かったなととても嬉しいです。

<阿多さま>
私たちのグループ企業の中でも「サービスの質を向上するためにGROWITがこんな研修をしているぞ」という話になっていて、良い評判を得ています。

━最後にGROWITさまの今後の展望を教えてください。

<阿多さま>
当社は小売業向けの業務システムなどのソリューションを多く扱っていますが、機能が似た製品が多い業界ともいえます。その中で、今後、差別化できる要素は「使いやすさ」だと考えています。

保守が切れるタイミングで「現行のシステムが使いにくいので変えたい」という相談をいただくことが非常に多いので、その際に、私たちの作るものは「使いやすいシステムです」と自信を持って言える状態を目指したいです。

当社の最大の強みは、大量データでも高速に動く処理性能のあるシステムです。その点については、既にクライアントからとても好評をいただいていますので、その強みを保った上で、さらにUX視点での「使いやすさ」も兼ね備えて、総合的に評価される会社にしていきたいです。

━本日は、ありがとうございました。


UX研修について

UXデザインの理解や実践力は、製品やシステムの品質向上だけでなく、組織全体の課題発見力や提案力の強化にもつながります。テイ・デイ・エスでは、現役デザイナーが講師となり、座学だけでなく実際のワークを通じて「使いやすさを設計する思考」を身につける研修を実施しています。

「社内にUXの視点を根づかせたい」「自社でデザインの良し悪しを判断できる人材を育てたい」といったお悩みをお持ちの方は、組織の理解度に応じた内容設計も可能ですので、ぜひご相談ください。

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