

【Hyper Island企業向けプログラム導入事例】丸紅株式会社さま
#人材育成
丸紅株式会社 さま
丸紅株式会社様の人財育成プロジェクト「丸紅デジタルチャレンジ(デジチャレ)」のプログラムの一環として、丸紅様向けにカスタマイズした、デジタルマーケティングについてのオリジナル研修を企画・実施しました。
対応内容 | Hyper Island Japan 企業向け人材研修プログラム |
---|---|
期間 | 継続中 |
―はじめに、皆さんがご担当している業務や領域などについて教えてください。
上西氏:
私は元々新卒で広告代理店に勤め、その後中途入社で丸紅に入社しました。私たちのチームには私のような中途採用のメンバーも多く在籍しており、全体の半分ほどを占めています。データサイエンス、エンジニアリング、コンサルティングなど多様なキャリアをもつメンバー向けと、当社へ入社し総合商社×デジタルを切り開いてきたメンバーで構成されており、それぞれの異なるバックグラウンドから、チームとして多様な視点での取り組みができるのが特徴です。
チームの役割は、人材育成とデジタル事業の案件支援を担当することです。それぞれ担当が分かれているわけではなく、各メンバーが並行して取り組んでいます。
小林氏:
私は新卒で丸紅に入社し、最初は東南アジアの発電所プロジェクト携わりました。 その後、夫の海外赴任に伴い会社を休職し、ニューヨークで5年間過ごしました。 この期間にじっくり将来について考えるようになり、現地の大学院で、興味があったデジタルマーケティングの勉強をしました。帰国のタイミングで、現在所属しているデジタル・イノベーション部が新設されていたため、異動し、以前からやりたかったマーケティング支援の仕事に取り組むことができています。
中野氏:
私は入社してから約10年が経ちますが、以前は靴やスポーツ用品の製造販売を担当していました。デジタル・イノベーション部には、社内人材交流の一環として社内出向しています。
元々、日本・中国でのBtoCビジネス経験を活かし、このチームでもBtoC中心の支援を行っています。
丸紅デジタルチャレンジ(デジチャレ)とは
―今回、人財育成プログラム「丸紅デジタルチャレンジ(通称:デジチャレ)」の一環としてハイパーアイランドのプログラムを導入いただきました。まずはデジチャレについて教えていただけますか。
中野氏:
2020年から始まったデジチャレは、社内の課題をデジタルで解決する実践型のプログラムです。
デジチャレが生まれた背景には、産業のデジタル化が進む中で、私たちのビジネスにも当然のようにデジタル導入が必須となったことがありました。また、中期経営戦略の中でもそういった先進的なビジネスへの取り組みを掲げており、その役割を担う人材の育成が重要な課題となっていることが挙げられます。
小林氏:
デジタル系の研修プログラムは他にも様々ある中で、デジチャレは、丸紅グループ全体のデジタル能力を底上げし、各メンバーの個別スキルの研鑽成長を目指して作られたプログラムです。現場レベルの人々を対象としており、各事業領域の課題に対して実践的なソリューションを提案できる人材を育成することを目的としています。
上西氏:
デジチャレの理念として掲げているのは、「頭でわかる」だけでなく「体で使える」人材を育てることです。理論を超えて、デジタルの体験知識を自分の「血肉」として身につけ、各組織で実際に活躍できる人材を増やすことを目指しています。
―デジチャレのカリキュラムの1つである「デジタルマーケティング」プログラムの実施をハイパーアイランドにご依頼いただきましたが、プログラムの提供元を探す上で重視したポイントがあれば教えてください。
上西氏:
発足当初はデジタル研修を多く実施し、座学を一通り終えた段階もありましたが、特定の領域に特化することや、Howに特化しておこなうものは難しいのではないかと感じていました。 理由の一つは、当社は多岐に渡る事業を展開しているため、テーマ設定が難しいことです。事業ごとにフェーズも異なります。そのため、画一的なものは提供しづらく、普遍的・根源的であり、且つ即戦力として活かせる内容を提供する必要がありました。
また、このプログラムでは最終的に受講生がそれぞれテーマに沿ったSNSを運用するという課題を設定していますが、SNS運用に特化した研修をしてしまうと、各業界が異なるため、汎用的な内容にはならないという課題がありました。SNS運用に限定せず、デジタルマーケティングでもまだ狭いので、「マーケティング思考」のような、もう少し上位の概念を見つけ出し、それを「How」に落とし込んで体験してもらうような研修がいいのではないかと考えていました。
ハイパーアイランドを選んだ理由
―ハイパーアイランドを知っていただいたきっかけを教えてください。
小林氏:
プログラムのパートナー企業を探していた際に、デジタル人材育成支援Expoの参加企業リストの中でハイパーアイランドを見つけたのがきっかけです。そのあとWebサイトを見てピンときました。
-決め手になったポイントはなんだったのでしょうか。
上西氏:
先ほど述べたポイントを満たす必要がありましたが、ハイパーアイランドの研修は上位概念や、「マーケティング思考」を育むようなマインドセットに重点を置いているため、我々のニーズに適合した内容となっていました。また、ハイパーアイランドのコンセプトの一つである「Learning by Doing(手を動かしながら学ぶ)」も、デジチャレの「頭でわかるだけではなく体で使える人を育てる」という理念に合致しています。
さらに最後の課題は、当社の実ビジネスの課題でなければならないということもプログラムの制約としてありました。様々な教育ベンダーのお話を聞く中で、既成のプログラムや課題を提供することが多い中、柔軟に合わせられると言っていただけたことも決め手の一つでした。
小林氏:
複数の教育ベンダーから選出する際に、比較表を作成して検討をおこなっていたのですが、そこに記載したコメントで覚えているのは、「今までになくレベルが高そう」ということでした。同時にデジチャレのプログラムとして採用するにはレベルが合わないのではないかという懸念点がありました。でもその分、うまくいった場合のインパクトが大きそうだと感じ、最終的にはそこに賭けようという話をしました。
プログラム導入後の感想
―実際に導入いただいて、いかがでしたか。
中野氏:
ハイパーアイランドの研修は、既存研修とは異なる視点を提供しており、それが大きな魅力となっていると感じました。一般的な社内の研修内容は、どちらかというと問題解決や特定の課題に絞った内容が多いと感じています。
ハイパーアイランドの研修では、より全体の流れを考えるように設計されており、経営者やマーケターの視点で、構想から施策までの一連のプロセスを追体験できる点が、大変有意義でした。
小林氏:
私自身、入社以来、様々な研修やワークショップを受けてきましたが、全体でマインドセットを作る中で高め合っていくというスタンスのものはなかったので、新鮮で素晴らしいと感じました。
内容やレベル感も当社向けにカスタマイズいただいており、進めながらこちらの意見も取り入れつつ調整していただいたところも良かったです。2年連続でお願いしていますが、昨年の一回目終了後に様々なアイデアを出し合い、それを確実にプログラムに落とし込み、参加者の認識に結びつけていただきました。こちら側の意図を汲み取ってプログラムを作ってくださっているという感覚がありました。
上西氏:
プログラムでは、研修にとどまらず、受講者の理解度をしっかりとアセスメントし、合否判定までを行っていただいています。この判定をベースに、私たちと連携しながら、合格者が次のステップである実際のSNS運用に進む体制を整えているため、参加者のスキルが確実に上がっていると感じます。
参加者の反応や、受講後に見られた変化
―参加者の反応はいかがでしたか。また受講後、参加者の皆さんにどのような変化が見られましたか。
小林氏:
参加者からは、極めて評価が高いです。「こんな研修は今までなかった」、「今まで受けてきた研修の中で一番良かった」という声や、「楽しかった」という声も多く寄せられています。
中野氏:
毎回の研修では、最後にリフレクション(その日の学びや気づきを振り返り、シェアすること)が組み込まれていますが、回を追うごとに発言の内容に変化が見られたことに驚きました。自分事として考えられ、思考が深まっていくのが見て取れました。
上西氏:
実際に卒業生の中には、デジタル領域の実案件に入って活躍している人や、地方支社で地域コミュニティスペースを運営し、大きな成果を上げている人、受講後にWeb上級解析士の資格を取得した人もいます。私たちは、会社全体のデジタル能力を底上げするという目的のもと、課題に迫っている人だけを対象にはしていないのですが、このようにすでに具体的な成果が出ており、卒業生がそれぞれの領域で頑張ってくれているのは嬉しく思います。
参加者のモチベーション維持の工夫
-多忙な中で参加されている皆さんのモチベーション維持などで、工夫された点などがあれば教えてください。
上西氏:
当社の社員の特徴として、皆さん非常に真面目なので、向上心や知識欲は平均よりも明らかに高いという印象を持っています。基本的にはモチベーションが高いのですが、皆さんが楽しそうに参加している様子が見受けられ、研修のクオリティもモチベーションに大きく寄与しているのではないかと思います。
小林氏:
特に第2回目の今年はグループを固定にするなどの工夫をしたので、初回の昨年よりもコミュニケーションがスムーズにとれていました。
中野氏:
昨年と比べ、今年は事前課題を設定したことで、最初にゴールイメージを持てた点も大きいと感じています。研修の内容がどこに繋がっているのかをイメージしやすくなったことで、より吸収しやすくなり、それもモチベーションに繋がっているのではないかと思います。
デジチャレが拓く未来
―今後のデジチャレの展望について教えてください。
中野氏:
総合商社である当社は、従来は商材を買って売るというビジネスモデルが主流でした。しかし現在の市場環境においては、新しいビジネスを創出し、投資を推進するビジネスモデルへの変革が進んでいます。ただ、実際にこのようなビジネス創出の流れを学ぶ機会は限られていたため、今回ご提供いただいた研修は非常に有意義なものでした。今後さらに多くの社員が受講できるよう、積極的に推進してまいります。
上西氏:
もちろんビジネスにおいては、理屈だけではなく本能的な勘が必要な場面や、短期スパンで考えなければならないこともありますが、提供いただいたマーケティング思考を、ビジネスをしている人全員に持ってほしいと思います。
今後さらに多くの社員にプログラムを提供し、新たなビジネス創造や変革をリードできる人材を育成することで、丸紅のデジタル人材基盤をより強固なものにしていきたいと考えています。引き続きよろしくお願いします。
-我々ハイパーアイランドでは、ポリシーの一つである『正解はひとつではない』という考えのもと、どの立場の人でも応用可能なメタスキルとマインドセットの醸成を目指しています。 ぜひ多くの人に受講いただけるよう、これからも尽力させていただきます。引き続き、皆様の成長を全力でサポートしてまいります。
本日はありがとうございました。
事例集ダウンロード
TDSのこれまでの実績・事例をまとめた資料をダウンロードできます。
WEB掲載していない事例も
数多くございます。
お気軽にお問い合わせください。
案件のご相談・お問い合わせ
関連記事
-
公益財団法人 日本漢字能力検定協会様
公益財団法人 日本漢字能力検定協会さま普及部門の研修をテイ・デイ・エスのブランディングメソッドを活用したワークショップで支援させていただきました。この記事では、前半に研修概要、後半に研修実施の経緯や狙い、ポイントをインタビュー形式で紹介します。
#ブランディング
#人材育成 -
東芝テック株式会社様
東芝テック株式会社様の人材育成プロジェクト「リテールアカデミー」のプログラムとして、東芝テック様向けにカスマイズしたオリジナル研修を企画・実施しました。
#人材育成
-
Hyper Island(ハイパーアイランド)のオープンコース(第一期)受講者様
2020年11月から2021年1月にかけて、日本で初となるHyper Island(ハイパーアイランド)のオープンコース(第一期)がオンラインで開催されました。今回は、受講生のお一人、ロート製薬株式会社の梅村 健さんにお話をお聞きしました。
#人材育成